1: 2018/12/16(日) 10:34:18.92 ID:CAP_USER9
外装のデザインを刷新した改革型マグロ漁船の完成イメージ図=臼福本店提供
■快適な居室、ネット利用可
重労働というイメージを一新し「人が集まる魅力ある船」をテーマにした遠洋マグロはえ縄漁船の建造が、宮城県気仙沼市で進められている。機能やデザインを重視し、職場環境の改善を図る「改革型マグロ船」として同市の漁業会社「臼福本店」が計画した。新船にはスマートフォンでソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などが利用できる通信環境や、従来より広く快適な居室を整備する。【新井敦】
マグロ漁業は乗組員の高齢化が進み、東日本大震災後に乗船した新人船員の定着率は5割に満たないという課題を抱える。同市では年々難しくなる若手船員の確保につなげるため、船内作業にトヨタ方式の「カイゼン」を取り入れるなど、漁業関係者らによる業務の見直しが本格化している。
臼福本店は新船の導入で、労働負荷の高い作業工程の省力化や、乗組員の労働環境の改善を図るとともに、操業形態を見直して収益性の向上を目指す。
新船は486トン。内外装の設計は国際的に活躍するデザイナー、佐藤オオキさんのデザイン会社「nendo」(東京)に依頼した。船内設備では、陸上と同様に海上でもインターネットが常時利用できる通信環境を充実させる。国内のマグロ船では初といい、洋上からSNSを活用した情報発信などが可能になる。
乗組員の居室はデザインを刷新し、従来の船より1人当たりの床面積を広げ、天井を高くするほか、シャワーやトイレを増設。長期間の航海に配慮し、寝台も大きくする。ストレス軽減を目的にアロマを取り入れ、植物から抽出した新緑の香りで乗組員が気分転換を図れるようにする。
総工費は約8億円。水産庁の漁業構造改革総合対策事業の補助金を活用する。11月に同市のみらい造船吉田工場で起工式があり、完成は来年11月の予定。
臼井壮太朗社長は「担い手不足を解決するため、労働環境をよくしたい。これまでにない、乗ってみたいと思うマグロ船に一新し、未来につなげたい」と話している。
毎日新聞2018年12月16日 09時57分
https://mainichi.jp/articles/20181216/k00/00m/040/036000c
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