1: 2018/10/07(日) 18:32:33.29 ID:CAP_USER
A:エンジンはいろいろなかけ方があります。
バイクは、クルマ以上に幅広い種類があり、新旧取り混ぜてさまざまなメカニズムが使われています。エンジンのかけ方にも、大きく分けて2つのやり方があります。ひとつは、セルスターターボタン(セルボタン)を押す方法、もうひとつはキックペダルを踏み込む方法です。
まず、セルスタート式。ほとんどのバイクでは右ハンドルの付け根下側付近、割と目立たない位置にひっそりとスイッチが設けられていますが、それがセルボタンです。「エンジンをかける」という重要な役割を担っている割には、慎ましやかなヤツです。
さて、教習所の復習的に清く正しいエンジンのかけ方を詳細にお伝えすると、
(1)バイクにまたがったら、すかさず右足でリヤブレーキペダルを踏む。
(2)ミラーを調整する。
(3)左手でクラッチレバーを握る。
(4)ニュートラルランプなどでニュートラルに入っていることを確認する。
(5)右手でメインキーを回してオンにする。
(6)右手でフロントブレーキレバーを握りつつ、親指でセルボタンを押す。
(7)無事エンジンがかかる。
細かく書くと面倒なようですが、慣れてしまえば意識せずにこなせる流れ作業になります。ポイントは、常にブレーキがかかっているということ。ニュートラルを確認しつつクラッチレバーを握っている(クラッチを切っている)ので、エンジンがかかっても誤発進することは基本的にありませんが、常に万一に備えるのがバイク乗りの心意気というものです。
坂道などではニュートラルに入ったりクラッチを切った時点でズルズル、ガシャーンなんてこともあり得ます。エンジンをかける以前に、「バイクにまたがる=フロントまたはリヤブレーキをかける」を習慣づけましょう。
絶滅間近!? キックスタート
次に、今やほとんど見られなくなったキックスタート式です。(1)~(5)までの手順はセルスタート式とまったく同じですが、(6)以降が違います。
(6)右足でキックペダルを踏み込む。
(7)エンジンがかからない。
(8)右足でキックペダルを踏み込む。
(9)エンジンがかからない。
(10)右足に疲れを感じつつキックペダルを踏み込む。
(11)エンジンがかからない。
(12)すべてに疑いを持ちながらキックペダルを踏み込む。
(13)無事にエンジンがかかる。
(14)猛烈な達成感とともに走り出す。
実際にはキックスタートには車種によって特有の方法やコツがあったり、デコンプレバーを使ったりしますし、もちろん、キック1発でかかる場合もあります。かつてのバイクはほとんどがキックスタート式だったので、今となっては昔を懐かしむ儀式といった意味合いも。レトロ感に加え、「オレはキック1発でエンジンをかけられる昔からのバイク乗りさ!」というささやかな優越感も味わえます。ちょっとした面倒を楽しみとする。これもバイク乗りの心意気と言えるでしょう。
実はもうひとつ、押しがけというエンジンのかけ方界の隠れキャラも存在するのですが、それは緊急時の方法なので、別の機会にご紹介します。
文/高橋 剛
https://dime.jp/genre/604735/
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