2018年9月4日火曜日

エコカー戦略、トヨタは「全方位」対応 燃料電池車増産へ 販売半数を電動化

1: 2018/09/03(月) 23:58:39.39 ID:CAP_USER9

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 エコカーにはEVのほか、モーターとエンジンを併用したハイブリッド車(HV)や、水素で走る燃料電池車(FCV)がある。「電動車」とも呼ばれ、その“本命”の行方は混沌(こんとん)としている。トヨタ自動車は全方位のエコカー戦略を推進するが、投資負担は重く、これまで以上に緻密な経営戦略が求められている。

■HVもFCVも

 充填(じゅうてん)した水素と酸素を化学反応させて発電し、水だけしか排出しないことから、「究極のエコカー」と呼ばれるFCV。世界初の量産車「MIRAI(ミライ)」を2014年に投入したトヨタは今年、FCV増産に向けた準備に入った。愛知県で基幹部品の生産設備の新設に着手し、現在、年3千台程度のFCV販売を10倍以上に増やす。同社は「FCVが広がるためには、20年代には本格的な普及期に入ることが必要だ」と説明する。FCVはホンダも投入している。

 トヨタの中国本部長を務める小林一弘専務役員は「環境戦略を全方位で、着実に進めていく」と話す。「プリウス」などのHVを得意とするほか、EVとして走行し、電池が切れてもエンジンで走るプラグインハイブリッド車(PHV)も投入済み。EVに関しても、HVで培ったモーターなどの技術が応用できるとしており、20年代前半には世界で10車種以上を投入する。

■エンジン搭載車75%

 トヨタは昨年12月、EV開発を視野に車載電池の分野でパナソニックと提携。豊田章男社長は会見で、「当社は電動化のフルラインメーカーで優位性がある」と強調した。30年頃に世界販売台数の約半数を電動車にする方針を明らかにした。具体的には、電動車550万台以上を販売するとして、内訳はHVとPHVを合わせて450万台、EVとFCVを合わせて100万台に設定した。

 デロイトトーマツコンサルティングの試算では、HVを含め、エンジン搭載車は30年でも75%超を占める見通し。電動車の研究開発を進めながら、従来技術もおろそかにできないことを示す。他にも自動運転やコネクテッドカー(インターネットでつながる車)などにも経営資源を割かなければならず、トヨタの設備投資と研究開発の費用は合わせて年2兆円超と巨額だ。

 トヨタはマツダとEVの基幹技術を開発する合弁会社を設立し、スズキやSUBARU(スバル)もこれに参加。競争する各社が分野によっては協調し、投じる経営資源を抑える-。こうした動きは今後も活発化しそうだ。

2018.9.2 22:01
産経ニュース
https://www.sankei.com/economy/news/180902/ecn1809020006-n1.html


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